【心理学】子供や自分自身に”~しちゃダメ!””~してはいけない!”という言葉を使うと余計に悪化する根本的理由と対策【逃げちゃダメだ】
プロファイリングと交流分析を使った「生き辛さの解消」や「相性・人間関係のモヤモヤ解消」のサポートを行っています。
JCPA認定子育てコミュニケーション心理士。
関西の諸大学にて英語講師業、身体も心もほぐす足圧ボディケアも行っています。
「~しちゃダメ!」「~してはいけない」という言葉、よく使ってませんか?
例えば、心の中で自分自身に対して
・人に弱みを見せちゃダメだ!
・頑張っている所を人に見せちゃダメ!
・涙を人に見せてはいけない!
なんていう言葉。
もしくは、お子さんに対して
・転ばないようにね、しっかり足元を見てね!
・ジュース零さないようにね、しっかり握って
・うるさくしちゃダメよ、静かにね
という、一見やんわりした注意の言葉。
実はこれらの「~してはいけない」という言葉、使えば使うほど状況が悪化していくのです。
例えば、「弱みを見せちゃダメだ!!」と言えば言うほど人に弱みを見せたくて仕方がなくなります(なのに見せないので余計に苦しくなる)。
子供に「ジュースを零さないようにね」と言えば言うほど、ガシャーンと零してしまいます。
責任感が強い人、しっかり自分の役割を果たそうとしていたり、人に自分の弱い・ダメな所を見せないように頑張っている人ほどこの言葉を使い、自分自身にどんどん「生き辛さの鎖」を巻いてしまいます。
お子さんを「~しないで」の言葉でコントロールしようとすればするほど、お子さんは反対の行動を取ってしまいます。
今回はそんな「禁止(~しちゃダメ、~しないで)」に関する生き辛さを解消する為の心理学のお話!
ちょっとした言葉の実験
さて、突然ですが!
ちょっと今から実験してみましょう。
今から僕がある文章を書きます。
それを声に出して読んでみてください。
ただし、注意点があります。
その書いてある事、声に出して読んでいる事を絶対に想像しないようにしてください。
いいですか、想像したらダメですよ!
では声に出して読んでみてください↓
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「サンタクロース」を想像しないでください。
絶対に「サンタクロース」なんて想像しないでくださいね?
いいですか、「サンタクロース」なんて想像しちゃダメですよ!
「サンタクロース」なんて想像しません!!
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、、、、さて、いかがでしょう?
「想像してはいけない」と思いつつ、やっぱり想像しちゃいませんか?笑
もし「私、想像しなかったよ!」という方はもの凄い脳のコントロールが上手な方か、はたまた本当に何も考えてない方か、、、、
もしくは文章や自分の声の意味を考えず、単純に文字だけを読んでいる方でしょう。
一般的な脳の構造としては、他人に「~を想像してはいけない」と言われても、まず相手の音声が意味する物を考えてしまうので頭の中でその物事を想像してしまいます。
“~してはいけない”を脳はどう処理する?
なぜ勝手に想像してしまうのかというと、人間の脳はまず情報をイメージで処理するからです。
この”イメージで情報を処理する”というのは右脳が司るのですが、右脳は「~してはいけない」という「否定」をイメージする事がとても苦手なのです。
先ほどの実験を絵で表すと
こんな感じ。
「サンタクロース」を想像するな! と言われても、とりあえず人間の脳は一回想像してからじゃないと否定が出来ないんですよ。
で、これの何が問題なのかと言いますと。
例えば3~4歳ぐらいのお子さんに、
転んじゃダメよ。
足元をよく見てね。気をつけてね
優しい母
と、優しいお母さんが言うとしましょう。
もちろんお母さんは心配だったり、優しさ100%でこれを言っています。
、、、が、これを言われた子供の脳は
「”転ぶ”イメージ」+「”足元をよく見る”イメージ」
で情報を処理するので、足元をしっかり見ながら吸い込まれるように転んでしまいます。
「うるさくしちゃダメよ」
「ジュースを零さないように気を付けてね」
も同様、言えば言うほど「~しちゃダメ」なことを頭の中で想像しながら行動してしまいます。
ダイエット中に「チョコレートを食べたいけど食べちゃいけない!!!」と思えば思うほど食べたくなりません?
「~はダメ!」という思いを持つほど”それ”を頭に思い浮かべてしまい、思い浮かべば浮かぶほど”それ”が欲しくなってしまうのです。
自分で自分の首を絞めているなら、その手を離せば良い
そして、問題なのはこれが大人でも同じ事が起きることです。
責任感があったり、「ちゃんとしよう!」と頑張っている人は自分自身にこのような「禁止命令」を出して自分を律しようとしてしまいます。
・人に甘えてはいけない
・弱い所やダメな所を他人に見せてはいけない
・弱音を吐いたりネガティブになってはいけない
などなど
でも、禁止命令を出すほど右脳の情報処理のせいで”そう”したくなるのですよ?
つまり、
・人に甘えてはいけない⇒人に甘えたくて仕方が無い(けどしようとしない)
・弱い所やダメな所を他人に見せてはいけない⇒弱い部分を知って欲しくて堪らない(でも見せない)
・弱音を吐いたりネガティブになってはいけない⇒勝手にネガティブになってしまう(でもそれがダメだと思っているから余計に辛い)
なんていう悪循環に陥ります。
これは何も思っていない時よりも余計に苦しい。
頑張ったり無理している人ほど、自分で自分の首を絞めてしまいます。
これを読んでいて「そうそう!」と思っているなら、貴方は普段すごく頑張っている方だと思います。
でも、もうちょっと素の自分を出しても良いんじゃないでしょうか?
苦しい時は苦しいって言ったり、人に甘えたり、弱みを見せたって全然良いんですよ。
ハグして欲しい時はハグしてって言えば良いんですよ。
貴方が思っているよりも他人は深く考えずに「もちろん良いよ!」って軽く受け止めてくれます、きっと。
別に万が一拒絶された所で死ぬ訳じゃありませんし、全然大丈夫です。
なので、自分で自分の首を絞めるような「~してはダメ!」「~してはいけない!」という言葉は使わないようにして、素直に自分の感情を言葉にしましょう。
絶対にそれで今よりももっと楽になります。
ただ、そうは言ってもお子さんや自分自身を律する為の言葉が必要になってくる時だってあるでしょう。
そういう時には「~してはいけない」という否定・禁止の言葉ではなく、肯定的な言葉を使うと良いでしょう。
右脳が処理しやすいのは肯定的な言葉
「肯定的な言葉を使う」。これはとっても簡単です!
例えば、
・「人に弱みを見せちゃダメだ!」と思わずに「しんどい時は弱みを見せても別に良いや」
・「転ばないようにね」ではなくて「前を見てゆっくり歩こうねー」
・「ネガティブになってはいけない」じゃなくて「自分は今ネガティブになってるなー、でも別に良いや。そういう時もあるでしょ」
という感じ。
基本的には“死に直面するようなこと”以外は自分自身や子供に許可を出してあげてください。
もちろん子供が道路に飛び出しそうな時は全力で止めたり禁止すべきです!
自分のお腹に包丁を刺そうとする時は、無理してでも自分に禁止令を出してください!
でも手首に刃物を当てたりしてしまったとしても、「自分はダメだ」とは思わなくて構いません。
そこまで自分を追い詰めてしまった事は仕方がありません、別に「ネガティブでも大丈夫。別にいいや」と認めましょう。
僕自身も一番精神的に不安定になっていた時に手首に刃を当てたり、自分の首を”文字通り”絞めたことも何度かあります。
でもそれはそれで認めてあげれば大丈夫です。
自分を否定せず、「そんな時もあった」と認めてあげても良いのです。
お子さんに対しても、「ジュースを(零しても良いから)頑張って飲んでみようねー」とかで良いのですよ。
手間は掛かりますが、零したら拭けば良いだけの話です。
まとめ
以上、「~してはダメ」という禁止に関する心理学のお話でした!
「~してはダメ」とか「~してはいけない」という言葉の効果をご理解頂けたと思うので、ぜひ
・肯定的な言葉を使う
・自分自身に許可を出す(別に良いや、大丈夫!)
ことを意識して、もっと精神的に楽にいきましょう!
ではでは!
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