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【禁止令③】「自分の性別ではいけない」「本当の自分を見せられない」など自己に関する4つの禁止令【心理学】

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世界一周・ロシアの大学での講師業などの後に心理プロファイリングに出会った自由人。
プロファイリングと交流分析を使った「生き辛さの解消」や「相性・人間関係のモヤモヤ解消」のサポートを行っています。
JCPA認定子育てコミュニケーション心理士。
関西の諸大学にて講師業、身体も心もほぐす足圧ボディケアも行っています。
詳しいプロフィールはこちら

 

親のコントロールが強すぎて「本当の自分」を出せない

・いつも考え過ぎて動けなくなる

・自分の性別に違和感がある

 

そんな風に何か行動を移す時に違和感や抵抗を抱えてしまうことってありますよね。

その原因は、自分の中に抱えてしまっている「~してはいけない」という心のクセや思い込み(禁止令)なのです。

 

今回は、全25種類ある禁止令の中から「自己」に関する4つの禁止令それぞれを緩和させる為の再決断方法をご紹介します。

 

今回ご紹介する自己に関する禁止令4つ

①【お前であるな(お前の性別であるな)】
(人と同じじゃないといけない)
(自分の性別(男・女)ではいけない)

②【離れるな
((親元から)離れる事は危険である)
(独りで生きることは不可能だ)

③【見えるな
(目立つことは危険なことだ)
(本当の自分を見せてはいけない)

④【するな(自分の人生を生きるな)】
(行動してはいけない)
(ちゃんと考えてから動かなくてはいけない)

 

 

①【お前であるな】

 

1つ目はお前であるなという禁止令です。

 

これは、

・自分らしくあってはならない

・人と同じじゃないといけない

・「普通」「多数派」じゃないといけない

自分の性別(男性、女性)であってはならない

と自分で決断する(思い込む)禁止令です。

 

 

このお前であるな(自分らしさを持ってはいけない)」という禁止令を抱える原因。

それは兄弟姉妹や他の子供、一般的な子供と比べられて「自分らしさ」「個性」を否定されるメッセージを幼少期に受け取ったことにあります。

 

例えば、親から

お前はお姉ちゃんと比べて勉強が出来ない

・他の子供のように外で遊ばないね

・普通の子供はこんなことしないんだよ

・お友達の@@ちゃんはこんな事が出来るのよ、凄いわよねぇ。あなたよりも1歳年下なのにね

などのような言葉を与えられてしまった場合。

そしてそれを自分の中で重く受け取ってしまった場合。

 

 

・自分らしくあるのはダメなんだ

・お姉ちゃんみたいにならないとダメなんだ

・浮いてしまうから少数派で居てはダメ

・皆と一緒じゃないとダメなんだ

と決断してしまいます。

 

そしてこの思い込んでいる事を自分が達成出来ないと、自分の特定の部分に劣等感を抱いたり、「自分は何となくおかしい所がある」と感じてしまうのです。

兄弟姉妹の中で、両親が片方のみを好んで可愛がる場合にも見受けられます。

 

 

また、「自分の性別に関してもこの禁止令を抱える場合があります。

例えば

・両親は女の子が欲しかったが男の子が生まれた

・その子に女児用の可愛い服を着せたる

・”女性らしい”名前やニックネームで付け呼びかける

・「女の子(男の子)だったら良かったのにねぇ」など、自分の性別とは異なる性別を望まれているような言葉をかけられる

など、「お前の性であるな」という(非言語)メッセージを受け取る場合にこの禁止令を抱えてしまいます。

 

自分は違った性で生まれてくることを願われていると感じた場合、

「もし違った性で生まれていたら、もっと愛されたに違いない」

と思うことでこの禁止令を決断してしまうのです。

 

 

また、

・「女の子なのに可愛らしさや優しさが不足している」

・「男の子なのに運動が出来ない、たくましさが足りない」

と批判され続けてしまった場合。

 

 

・違う性に生まれてきた方が良かった

・漠然と「自分は何か違う」と感じる

同性との良好な関係作りが困難になる

・異性に競争心や憎しみを持つ

・自分の性らしく振る舞ったり、それを楽しむことに困難を感じる

というような「生き辛さ」を抱えてしまうことがあります。

 

 

これらの根本的な原因は、両親が望む「理想的な子供」のイメージと比べられてしまうことにあるのです。

両親は「理想的な子供」のイメージに似ている実在の子供の”良い部分”にだけ肯定的に反応し、悪い部分には特に反応しません。

 

また子供は両親のストローク(愛情や関心を向けられること)を望むため、例えば

あなたって本当、@@おじさんのダメな所にそっくりね

母親

などと言われる場合、子供は努めてその“ダメな所”をマネしたり積極的に行動に移そうとします。

何故なら、”そうする”方が両親からのストローク(関心や愛情)をもっと受け取れるからです。

 

 

お前であるなという禁止令が原因で行ってしまうことや、この禁止令から来る影響がこちら。

この禁止令の影響

・自分の特定の部分に対する強い劣等感を抱える

・自分の特定の部分は人から嫌われると常に思っている

・抱えている劣等感を補おうと、過剰な努力をする

・「本当の自分」を生きていない感覚を持っている

・「他の人のようにならなくてはいけない」と強く思っている

・あるがままの自分では良くないような感覚がある

その性を象徴するもの(行動)を避ける
(女の子(男の子)らしい服装、話し方や動き、趣味、職業など)

・他の子のように成ることを期待された

・他の子と比較されて育った

 

<この禁止令が確認される病理>

・離人症性障害

・回避性、依存性パーソナリティ障害

・発達障害

・性障害、PMS(月経前緊張症)(⇒「お前の性であるな」)

 

 

 

【お前であるな】を緩めるための再決断

 

「自分らしさ」や「自分の性別」を否定されたり、他の子供のイメージを期待される事で抱えてしまうお前であるなという禁止令。

 

この禁止令を緩和させる為の再決断はこのようなものです。

 

再決断方法

・私はありのままで価値がある

他の人と違う部分があるからこそ魅力的なのである

・ありのままの性別で、自分は愛される存在である

・自分の性別を受け入れてそれを楽しむ

など。

 

自分自身で「自己否定してしまっている部分」に気が付くことが出来れば

それを逆に強調して”自分の魅力”にしてみたり、

「他人とは違う部分こそ自分の個性だ」と自分が受け入れてみる事で自己否定の悪循環から抜け出せるでしょう。

 

 

 

②【離れるな】

 

2つ目は離れるなという禁止令です。

 

これは、

・(親から)離れることは悪いことである

・離れるととても危険である

と教えられた結果、親から離れることに対して罪悪感と大きな不安を感じてしまう禁止令です。

 

この禁止令の多くは、親が子供が離れることに恐れを抱き、子供を思いのままにコントロールしようとする親からの(非言語)メッセージによるものです。

もちろん幼少期ならば目を離すことは危険なので「離れちゃダメだよ」「近くに居てね」と伝えます。

ただ子供が思春期を迎えて居たり、大人になってまでも「近くに居なさいね」と(精神的にも)行動を制限している場合、この禁止令が見受けられるでしょう。

 

 

当然、子供は成長と共に自立したいという欲求が出てきます。

しかしこの禁止令を持ってしまって居る場合、自立したい」という欲求がある一方で「(親から)離れてはいけない」という禁止令にも縛られているので常に「従う」か「回避」かの葛藤を抱え、受動的攻撃行動を繰り返します

 

イヤイヤながらも「従う」か、衝突しないように出来る限りの「回避」を行うのです。

 

 

「自立したい」と願う一方で、

「独りで生きていく事は出来ない」とも信じているため、

「葛藤から抜け出す」「自分で自分の人生を決めて生きる」という本当の欲求に従った行動を取ることに強い抵抗を覚えてしまうのです。

 

そして「本当の自分」が分からない感覚を持ったまま、葛藤を繰り返し続けてしまいます。

 

 

離れるなという禁止令が原因で行ってしまうことや、この禁止令から来る影響がこちら。

この禁止令の影響

・依存的な言動が多い
(「これをしても良いかな…?」「これをやったら怒られるかも…」など)

・成人しても親から自立出来ない

・面倒を見てくれる人から離れると不安が強くなる

・面倒を見てくれる人が”居なくなる”ことへの不安がある

・「自分が無い」という感覚が強い

・自分の意思や意見よりも周りを優先させる

・「親に対してイヤな感情を持ってはいけない」という感覚が強い

 

<この禁止令が確認される病理>

・分離不安障害

・依存性パーソナリティ障害

 

 

【離れるな】を緩めるための再決断

 

では、このお前であるなを緩めるための再決断方法を見てみましょう。

 

再決断方法

・「”自立したいけど親元から離れられない…”という葛藤から抜け出す」と決める

・親に対して遠まわしに反抗するのを止めて、ハッキリと反抗する

⇒この反抗を通して自他の境界を作り、「ここまでは親の意思、ここからは自分の意思と明確に区別をすることで自分を理解していく

などが挙げられます。

 

自他の境界線を少しずつ明確にしていくことで親から離れ、自立していくことが出来るのです。

もちろん今まで良くも悪くも「安全な場所」に居たので、そこから離れるのは恐怖心が出てしまうでしょう。

 

親の怒りを買わないように気を付けて、慎重に顔色を伺って、ぶつからないようにずっとしてきたから急にそんなことをするのは怖いと思います。

ただ、「自分の意思」や「自分の人生」を自分で決めたいのであれば。

わざわざケンカする必要はありませんが、少なくとも「ここまでは親の意思」「ここからは自分の意思」というように境界線をハッキリさせることが必要であるでしょう。

 

境界線を明確にした上で「親の意思」が自分の人生や生活に侵食して来ているなら、キッパリと断ることや離れることも「自分の意思」「自分の人生」を守るために重要な要素となります。

 

 

 

③【見えるな】

 

3つ目は見えるなという禁止令です。

 

これは、

・他者から見えてしまうと危険である

・出来るだけ目立たないようにしている方が良い

本当の自分を見せてはいけない

と決断する禁止令です。

 

この禁止令を抱えている人は、出来るだけ他人に見られないように、何気ない景色の中に紛れているよう振る舞うことにエネルギーを注ぎます。

見えてしまう(=目立ってしまう)と何か良くないことが起きるかもしれない、、、と常に不安なのです。

何故ならそう教えられて育ったから。

 

そうして「本当の自分」を見せないように生きてきた結果、本当の自分をどうせ誰も知らないと思ってしまうのです。

また、「自分を見せずにどう生きるか」という考えに基づいて人生設計を立てる場合もあります。

 

この禁止令が当たり前になりすぎている場合、ひょっとすれば「見せないようにひっそり生きている」ことすら分からなくなってしまっているかもしれません。

それが生きる上で当然になってしまっていますから。

しかし、もし何かの間違いで他者に見られてしまったり注目された時にはとても恥ずかしく感じたり強い不安に襲われるのです。

 

 

見えるなという禁止令が原因で行ってしまうことや、この禁止令から来る影響がこちら。

この禁止令の影響

・目立たないような振る舞いを常に意識する

人から(隠している自分を)見られると恥ずかしいと感じる

・「平均的である」ことを意識した言動が多い

・”外向きの自分”を装いながら他者と交流している強い感覚がある

・いつも素の自分を見せていない感覚を持っている

・他者に自分のことを話そうとしない

自分のことを話すことに対して強い不安がある
(⇒「信頼するな」の禁止令でも見受けられる)

・問題があると悟られないように振る舞う

過剰に周囲とのバランスを気にしている

 

 

【見えるな】を緩めるための再決断

 

可能な限り人から見えないように、目立たないように、本当の自分を見せないように意識しすぎてしまう見えるなという禁止令。

 

これを緩和させるためには

再決断方法

・「見えないように生きている」ことを自覚する

・「見えないようにする」ことにエネルギーを注ぐことを止める

・「見えても良いので自分の欲求に従った生き方をする」と決断する

と再決断することが有効です。

 

もちろん社会で生きている以上、「いつも100%素の自分!」で生きている人はあまり居ないでしょう。

ただこの禁止令は「本来の自分を隠すこと」「人から見えないようにすること」に対して過剰な意識を持っていたり、神経を使っていて絶えず不安な感情を抱えている場合に見受けられます。

 

徐々に他人に「自分が隠していた部分」を見せる練習をしたり、「本当の自分の感情」を表に出してみるともっと生き易くなっていくでしょう。

 

 

 

④【するな (自分の人生を生きるな)】

 

4つ目はするな(自分の人生を生きるな)】という禁止令です。

 

これは、

・行動を起こしてはいけない

・どう行動するかを決めてはいけない

・行動する前にしっかりと考えて、安全が確信出来た状態じゃないと行動してはいけない

と決断する(自分自身で思い込む)禁止令です。

 

 

このするな(自分の人生を生きるな)】という禁止令。

 

これを抱えてしまう原因は、子供の安全を確保したいと過剰に願う心配性な親たちから

・人生は危険がいっぱいだ

・失敗したら取り返しが付かない

と脅されて来てしまったことです。

 

「失敗しても大丈夫だから、やってごらん」の代わりに

もうちょっと考えた方が良い」と言われ続けて来ているのです。

その結果、「行動を起こす」代わりに「心配」「不安」を抱えるようになってしまったのです。

 

 

行動を起こす時にはいつも変化が起きます。

どんな変化にも、または「変化しないこと」にもリスクはあるので、人間は誰しも行動を起こすことのプラスの面とマイナスの面を天秤に掛けます。

そしてプラスの面が上回ると予測出来る時に行動を起こします。

 

しかし、このするな(自分の人生を生きるな)】の禁止令を抱えている人はどうするか。

彼らは「行動することのリスクをずっと天秤に掛け続けるのです。

 

行動を起こす前に「考え続ける」ことで行動に移さないようにするのです。

「今どうしようか考えているから」という免罪符がある限り、行動しなくても良い理由になりますからね。

良く言えば”慎重である”とも言えますが、最終的に行動しないという点に於いては行動する為に考える人」とは違うと言えるでしょう。

 

リスクを考え続け、「本当に自分がやりたいこと」ではなく「安全にやる」ことを求める。

その結果、自分の人生を生きることが出来ないのです。

 

 

するな(自分の人生を生きるな)】という禁止令から来る影響がこちら。

この禁止令の影響

・過度に用心深い、過剰なまでの心配性

・失敗することを異常に恐れる

・安全なレールを踏み外すことへの不安が強い

・自分のしたいことを実行出来ない

・何かをする時にいつも躊躇してしまう

本当に安全が確認できるまで行動できない

・「世の中は危険である」という強い思い込みを抱えている

 

<この禁止令が確認される病理>

・強迫性障害

・強迫性パーソナリティ障害

・全般性不安障害

 

 

【するな(自分の人生を生きるな)】を緩めるための再決断

 

失敗を過度に恐れてしまうが故に行動出来なくなってしまうするな(自分の人生を生きるな)】という禁止令。

 

これを緩和させるための再決断は

再決断方法

・「行動する」と決断する

・「自分はなぜ行動出来ないのか」と分析するのを止める

・失敗しても大丈夫だから、自分で決めて行動することを楽しむ

などが挙げられます。

 

最初はどうしても不安や強迫観念が出てしまいますが、無理のない範囲で「心配」よりも「取りあえず行動してみること」を優先することが大事です。

じっくり解決するのではなく、考える期限を決めた上で物事を解決する。

 

もちろん手当たり次第に行動する必要はありません。

新しいこと、未知を経験することの楽しみを味わいながら行動してみることが良いのです。

 

 

まとめ

 

以上、「自己」に関する4つの禁止令と再決断方法に関するお話でした。

 

多い少ないの差はありますが禁止令は誰しもが持っています。

それが特に生活の障害や自分自身のストレスになっていないのであれば気にする必要はありません。

 

ただ、もしそれが原因となって「生き辛さ」を感じるのであれば、少しずつ自覚しながら解消して行くともっと生き易くなります。

まずは「知ること」が大事ですね。

 

他の禁止令も随時まとめて参ります。

 

 

 

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